小学校中学年(3、4年生)におすすめの本、児童書10選 第3弾

中学年のお子さんにおすすめの児童書 10選 第3

小学校3,4年生のお子さんに 小学生のうちに読んでほしい児童書を選んでみました。

3,4年生のお子さんは、読書体験の積み重ねによって、すこし複雑なお話も楽しめるようになります。

子供たちにとっても楽しく、かつ学びの多い作品として、魔女の宅急便(角野栄子)、スイミー(レオ・レオニ)、ふたりはともだち(アーノルド・ローベル)、走れメロス(太宰治)などが浮かびます。

  • 魔女の宅急便・・物語の中で成長するキキの冒険が描かれていて、友情や独立心について考えさせられます。
  • スイミー・・小さな魚が仲間たちと協力して大きな魚に立ち向かうお話で、協力の大切さを学べます。
  • ふたりはともだち・・友情の大切さを描いた短編集で、心温まるストーリーが魅力です。
  • 走れメロス・・友情や信頼についての物語で、子ども達に勇気を与える内容です。

子供が興味をもつテーマやジャンルを考慮することで、また親子で一緒に読むことなどで、内容について話し合えて、理解が深められます。

 

 

今回選んだ本は、シリーズものなどもあり、次のお話を読んでみたいなと思えるようなものを選びました。

 

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月からきたトウヤーヤ

わらじを編んで暮らす わらじばあさんが、ある満月の日、月からわらじを求めてきたおじいさんに、わらじを編んであげたところ、トウヤーヤという名の男の子を授かります。

おばあさんは、子どもを授かったことを喜び、一生懸命育てます。しかし、おばあさんは、トウヤーヤを育てる苦労で、目が見えなくなってしまいます。

そんなおばあさんのために、どんな病気でも治すことができるという金の鳥を求めて、トウヤーヤは冒険の旅に出ます。

中国に伝わる民話をもとにしたお話です。

月から来たという設定が子供たちの想像力をかき立てますね。また、冒険を通じて成長する姿が感動的ですね。

キーワード:おばあさん  次に『りんごの木の上のおばあさん』を読んでみたら!

 

ティリーのねがい

ティリーは、人形の家に住む人形一家のメイドをしている木の人形でした。

毎日こき使われる生活にうんざりして、家を出ることにしました。途中で出会ったクマのぬいぐるみのエドワードに、使われていない温室へ案内され、そこを気に入り、自分の家として手入れします。

人間の世界に入り込んだ描写も、人形の目線で描かれています。人間の出したごみを使って工夫していく様子は、なるほどと思わせてくれます。

どこかお人形遊びをしているかのような楽しさを味わわせてくれる本です。

続編に『ティリーのクリスマス』があります。

キーワード:願い  次に『たくさんのお月さま』を読んでみたら!

 

おそうじをおぼえたがらないリスのゲルランゲ

おばあさんリスといっしょに木の上ですんでいる11匹の子リスのうち、末っ子のゲルランゲは、おそうじが嫌いでした。

いくら言ってもおそうじを覚えようとしないので、おばあさんはとうとう怒って、それなら出ていきなさい。と言いました。

ゲルランゲは、ふろしきづつみをかつぎ、ふりむきもせずに出ていきました。ところが、途中で枝をふみはずし、すとん!と落ちたのは、なんとオオカミの背中のうえでした!

読みやすい文章にユーモラスな挿絵がたっぷり入っていて、視覚的にも楽しめ、繰り返し読みたくなる1冊です。楽しく読みながら掃除の大切さを学ぶことができる良い作品ですね。

続編に『けっこんをしたがらないリスのゲルランゲ』があります。

キーワード:すきなこと、きらいなこと  次に『りすのナトキンのおはなし』をよんでみたら!

 

びりっかすの子ねこ

犬屋さんの納屋で、子ねこの兄弟が生まれました。7番目に生まれた末っ子の子猫は小さくて、ひょろひょろでやせっぽっちでした。

元気な6人の兄姉の勢いにいつもはじかれて、すみっこでしがみつくのが精一杯でした。そんなある日一匹の老犬と出会います。

納屋に戻れなくなってしまった子猫、一晩の冒険の末、やさしい友人やご主人と出会うお話です。

子猫のドタバタした行動や思わず笑ってしまうシーンが多く、またびりっかすの子猫のキャラクターが多くの子どもの共感を得ることができ、子猫の成長を応援したくなりますね。

自分を温めてくれる何かを求めて、さまよう子猫。せつなさ、さびしさ、不安な気持ち、よろこび。簡易な文章ながら、文面の端々から さまざまな心の動きが感じ取れる名作です。

楽しみながら自己理解や友情について考えるきっかけになる作品ですね。特に自分に自信を持てない子供にとって、励ましとなる内容となっています。

キーワード:ネコ  次に『ノラネコの研究』を読んでみたら!

 

みにくいおひめさま

むかし、エスメラルダという、ひとりっこの王女がいました。ただひとつのことをのぞけば世界一しあわせな王女でした…。 

鼻がつんと上をむき、口はへの字にまがり、目にはかがやきがない、国中の人々が嘆くほど美しくありませんでした。

8歳の誕生日パーティーでは婚約者の王子様から逃げ出されるほどでした。

「うつくしさ」とは、どういうことなのかを考えさせられるます。

エスメラルダは、グッドフィット夫人と5人の娘が住む5人の家で9ヶ月暮らしている間に、うつくしい王女に変わります。 

魔法を使ったのでしょうか?いいえ、これは魔法ではなく、王女がグッドフィット家での暮らしぶりが彼女を変えたに違いありません。

外見だけでなく、内面の価値を重視することの大切さが強調されていて、心の美しさが生き方を美しくするということを無理なく教えてくれる本です。

キーワード:世界一  次に『ねこじゃら商店 世界一のプレゼント』を読んでみたら!

 

エーミルはいたずらっ子

エーミルは、スウェーデンの南の方にある小さな村、レンネベリア村に住んでいる元気いっぱいの少年です。

かわいらしくて天使のように見えますが、とんでもないいたずらっ子でした。自分ではいたずらをするつもりは全然ないのですが、なぜかエーミルのすることは、全部いたずらになってしまうのでした。

かわいい妹のイーダを高い柱につりあげてしまったいたずらも、もとはと言えば、イーダの願いをかなえてあげたいという優しさからでした。

作者の父親が語ってくれたいたずらの数々がもとになって生まれた作品です。子供たちにとっては、自由な発想や冒険心を育む良いきっかけになるでしょう。

続編に『エーミルとクリスマスのごちそう』『エーミルの大好きな友達』があります。

キーワード:いたずら  次に『おじいちゃんの口笛』を読んでみたら!

 

黒ネコジェニーのおはなし1 ジェニーとキャットクラブ

黒ネコジェニーの家の庭では、ときどきキャットクラブというネコたちの集まりがありました。

ネコたちは、笛を吹いたり、ダンスをしたり、自分の得意なことをみんなに見せました。

ジェニーも仲間に入りたいけれど、なにもできないのであきらめていました。けれども、やがてジェニーは、だれにもできない素晴らしい特技をみつけます!

はにかみやの主人公が、グループの中に勇気を出して入っていくことで、世界がどんどん広がります。

読者の子どもたちも、気持ちを重ねて共感して読めるので、中高学年の子に人気があります。

挿絵も豊富で、視覚的にも楽しめ、興味をひきやすいので、楽しみながら大切な価値観を学ぶことができます。

キーワード:特技  次に『火曜日のごちそうはヒキガエル ヒキガエルとんだ大冒険1』を読んでみたら!

 

なまけものの王さまとかしこい王女のお話

ナニモセン5世は、毎日ぜいたくな食事をし、ふかふかのベッドで眠り、すべてを召し使い達にやらせました。この国では、代々王さまは、みんなこんな風でした。

王さまは、とても太ったナマケモノでしたが、ある時病気になってしまいます。

心配したのは、ピンピだけでした。ピンピは、外で遊ぶのが好きな元気いっぱいの王女です。ピンピは、羊飼いのおじいさんから、病気のなおし方を教わりました。

なまけものの王さまが賢い王女によって、変わっていく様子を楽しみながら、努力や知恵の大切さを学ぶことができる素晴らしい作品ですね。

キーワード:はじめて  次に『パティの宇宙日記』を読んでみたら!

 

コロボックル物語① だれも知らない小さな国

ぼくは、小学校3年生の時に、ひっそりとした美しい小山を見つけ、大好きになりました。小山に何度も行くうちに、不思議なものを見たのです。

小山を流れる小さな川に浮かぶ赤い運動靴の中に何かいます。小指ほどの小さな人(コロボックル)が2,3人乗っていて、ぼくに手を振っています。

昔ばなしで聞いた「こぼしさま」という小人なのでしょうか?

読んでいると、自分のそばにもコロボックルが現れるのでは、というという気持ちにさせてくれます。

独特のファンタジーの世界であり、想像力をかきたてる魅力がありますね。

コロボックルたちの冒険を楽しみながら、自然との共生や友情の大切さを学ぶことができる素晴らしい作品です。

続編に『豆つぶほどの小さないぬ』『星からおちた小さな人』『ふしぎな目をした男の子』『小さな国のつづきの話』があります。

キーワード:こびと  次に『完全版・にほんふしぎばなし天狗童子』を読んでみたら!

 

大きな森の小さな家

今から140年前、北アメリカのウィスコンシン州には、クマやオオカミのいる大きな森がありました。

その大きな森の小さな丸太小屋に、ローラは、お父さん、お母さん、メアリー、キャリーと暮らしていました。

家族の暮らしは、なにもかもが手づくり。父さんが、鉄砲で鹿を打ってきました。皮をはいで、塩を振り、なめし皮にします。肉は、丸太のうろの中につるし、煙を出して、燻製にするのです。子どもたちもお手伝いをします。

ローラと彼女の家族の生活を通じて、家族の大切さや自然との触れ合いを楽しむことができる作品です。生活の知恵や価値観を学ぶ良いきっかけとなるでしょう。

著者が自分の子ども時代をいきいきと描いた『大草原の小さな家』シリーズは、アメリカの庶民の開拓史といえます。

キーワード:森  次に『戦争をくぐりぬけたおさるのジョージ 作者レイ夫妻の長い旅』を読んでみたら!

 

まとめ

感動するような内容の深い本と出合えたでしょうか。

心を動かすような本と出合えれば、自然と本の面白さに引き込まれていきます。

今回紹介した本には、シリーズものの続編があったりします。

次に何を読もうかな、続きの本がないかな、と意欲がわくことを期待して 力のある本をお子さんにすすめていくことが大切だと思います

 

 

 

※参考文献:キラキラ読書クラブ 子どもの本702冊ガイド