映像は、目と耳から自然に入ってきます。
本の世界は、目からですが、読み聞かせから始めると、映像と同じように目と耳から自然と入ってくるものです。
幼児、小学校低学年のお子さんには、読み聞かせから始めて本の楽しさを感じ取ってほしいですね。
読書好きになるためには、次の点に気を付けると良いでしょう。
- 興味を引く本を選ぶこと・・・お子さんの興味や趣味に合った本を選ぶことで、自然と読書に引き込むことができます。
- 絵本やイラストが豊富な本を選ぶこと・・・絵やイラストが多い本は、視覚的に楽しむことができ、お子さんの興味を引き出しやすくなります。
- 短いお話から始めること・・・短い物語や、シリーズものの本から始めることで、『読めた』という達成感を得やすく、次に何を読もうかと意欲を高めることができます。
- 読書の時間を作ること・・・毎日決まった時間に読書をする習慣をつけることで、読書が日常の一部になります。
- いっしょに読んであげる・・・親が一緒に読んであげたり、どんなだった、面白かったと感想を話し合ったりすることで、読書の楽しさを親子で共有できます。
- 図書館や書店に行くこと・・・図書館や書店で、自分で本を選ぶ体験をすることで、読書への興味を育てることができます。
今までの読み聞かせの経験や、学校司書が選んだブックガイド等より、読書に親しみ始めた小学校低学年のお子さんにすすめる本を10冊、選んでみました。
自分からすすんで読んでみようと思える本、一人読みに少しずつ慣れてきた 好奇心旺盛なお子さまにおすすめしたい、わかりやすい内容の物語です。
低学年のお子さんにおすすめの楽しい本 10選 第2弾
一人読みに慣れてきたお子さんに
エルマーのぼうけん
エルマー少年が 動物島にいるかわいそうな竜を助けるための冒険にでるお話です。
勇敢に立ち向かいながらも、戦う道具が 輪ゴムやチューインガム、歯ブラシといった身近なもので、感情移入しやすいと思います。
とってもワクワク、ドキドキするお話ですね。
色鮮やかで生き生きとした挿絵とともに 長く親しまれている名作ですね。
なぞなぞのすきな女の子
なぞなぞが大好きな女の子がオオカミとなぞなぞをするお話です。
なぞなぞのすきな女の子、なかなかの度胸の持ち主ですね。
オオカミの怖さを知らない女の子と、初めてのなぞなぞ遊びに困ってしまうオオカミとのやり取りが楽しいですね。
いつの間にか、なぞなぞ遊びを楽しんでいるうちに一冊読めてしまうような そんな本です。
ももいろきりん
お母さんからもらった部屋いっぱいになるくらいの大きな桃色の紙でキリンを作って、そのキリンと遊ぶお話です。
作ったり、書いたりしたものが本当になるなんて、とっても素敵ですね。物語と絵がよく合っている幼年向きのファンタジーです。
日頃から紙やクレヨンに親しんでいる子にとって 夢が広がり ワクワク感がいっぱいで、楽しませてくれますね。
いやいやえん
わがままでいたずらっ子のしげるが主人公で、保育園の日常を描いたお話です。
「いやいやえん」は、嫌なことはやらなくてもよくて、何でも好きなことをしていい自由な場所ですが、しげるは、何を感じたのでしょう。
普段の保育園の生活から、突然不思議な世界へ入るような感覚ですね。挿絵が素敵です。
この本は、著者の保育士時代の経験より書かれた いやいやえんとちゅうりっぷほいくえん、くじらとり、ちこちゃん、やまのこぐちゃん、おおかみ、やまのぼりの7つの短編からなっています。
あおい目のこねこ
自分だけあおい目をしたこねこが、ねずみの国をみつけたら、おなかをすかせることはないと考えて、ねずみの国を探しに出かけるお話です。
こねこが出逢う出来事をユーモラスに描いていますね。
仲間外れにされても くじけず 前向きな あおい目のこねこは、子供たちにとっても 魅力的に感じるでしょう。
たんたのたんけん
たんたが地図をもとに、探検の旅に出るお話です。途中で、ヒョウの子 バリヒと出会い、一緒にジャングル探検に出かけます。
たんたと、個性豊かな動物たちがくりひろげるゆかいな物語で、身の回りの物や経験がもとになって作られたお話です。
子供たちの気持ちに沿っていて、冒険心を きっと満足させてくれるでしょう。
かいけつゾロリのドラゴンたいじ
ゾロリシリーズの最初のお話です。
ドラゴンに誘拐されたお姫様を救いにゾロリとアーサー王子が勝負することに・・・。
主人公のゾロリは、けっして正義のヒーローではなく さぼったり、ずるしたり、いじわるしたり、身近なキャラクターであることが子供たちを引き付けているようです。
ごきげんなすてご
弟ばかりかわいがるお母さんに対して、家出したお姉ちゃんのお話です。
弟が生まれて、お母さんを取られたような気分になったお姉ちゃんのさみしい気持ちが ユーモラスに描かれています。
弟や妹がいる子には、響く内容ですね。
わにのはいた
大日本図書のゆかいなゆかいなおはなしシリーズです。
歯が痛くなった動物園にすんでいるわにの子 アリのお話です。
病院に行きたくない気持ちと、やっぱり早く痛みを取るために早く病院に行きたい気持ちがユーモラスに描かれています。
とても挿絵が可愛いですね。
どろんここぶた
子豚を可愛がっていたお百姓さんの奥さんが、子豚の一番好きなどろんこまで片付けてしまったので、子豚は、どろんこを求めて家出をします。
泥んこ遊びをしている時の子豚の顔、表情豊かでとってもかわいいですね。
子豚のうれしさがこちらにも伝わり、泥遊びの経験をしている子どもたちの共感を呼びます。
まとめ
どの作品も挿絵がきれいで、身近なことを題材にしていて、親近感があり、自分の経験からも 内容が理解でき、楽しいのではないでしょうか。
この他にも、『ぐりとぐら』シリーズ(中川李枝子)、『おばけのバーバパパ』シリーズ(アン・グッドマン)、『ねずみくんのチョッキ』シリーズ(なかえよしを)、『しろくまちゃんのほっとけーき』(わかやまけん)、『はらぺこあおむし』(エリック・カール)などの作品も一人読みに慣れてきたお子さんにおすすめです。
今回紹介した本は、子どもが楽しみながら 読書に親しむ手助けになるのではないでしょうか。
一人読みに少し慣れてきたお子さんに、少しずつ文字が多く、絵の少ない本を進めてみましょう。
小さい子供や、動物が主人公のお話は、好奇心旺盛な子供にとって興味をそそると思います。
※ 読書好きになる楽しい本10選(小学低学年向け)第3弾 もご覧ください。