夏が近づくと、毎年のようにニュースで耳にする子どもの熱中症事故。
特に胸が痛むのは、車内に置き去りにされた子どもが命を落としてしまう事故です。
「ほんの数分だから。」
「寝ているから起こすのはかわいそう。」
「上の子も一緒だから大丈夫。」
そんな何気ない判断が、取り返しのつかない悲劇につながることがあります。
そんな中、いのちを守る絵本『ぶたすけのラッパ』の広告が読売広告大賞準グランプリを受賞したというニュースを知りました。
この絵本は子どもに向けた作品ですが、私は「大人こそ読んでほしい絵本」だと感じました。
今回は、『ぶたすけのラッパ』を通して改めて考えたい「子どもの命を守ること」について、私自身の思いも交えながらお伝えしたいと思います。
『ぶたすけのラッパ』とはどんな絵本?

『ぶたすけのラッパ』は、子どもたちが自分の命を守るために大切なことを、やさしい物語で伝えてくれる絵本です。
幼い子どもでも理解できるよう工夫されたストーリーの中で、「困ったときは助けを呼んでいい」「声を出して自分の身を守ることは大切なんだよ」というメッセージが込められています。
子どもは、大人のように危険を予測することができません。
だからこそ、日頃から命を守る行動を親子で話し合うことが、とても大切なのだと改めて感じます。
なぜ今、この絵本が必要なのか
夏になると、炎天下に止めた車の中は短時間で危険な温度になります。
大人が「少しだけなら」と思っていても、小さな子どもにとっては命に関わる環境です。
これまでにも、
・買い物のために短時間だけ車を離れたケース
・兄弟を車内に残したケース
・子どもを残したまま長時間その場を離れてしまったケース
など、さまざまな置き去り事故やヒヤリとする出来事が報じられてきました。
もちろん、背景は一つではありません。
疲れや焦り、予定変更、思い込みなど、さまざまな要因が重なることもあります。
しかし、どのケースにも共通しているのは、「子どもは自分では身を守れない」という事実です。
だからこそ、大人が「大丈夫だろう」と思う前に、一度立ち止まって考えることが必要なのではないでしょうか。
読売広告大賞準グランプリ受賞が伝えてくれたこと

広告には、人の心を動かす力があります。
今回、『ぶたすけのラッパ』の広告が高く評価されたのは、単に絵本を紹介するためではなく、「命を守る」という大切なメッセージが多くの人の心に届いたからではないでしょうか。
事故が起きてから後悔するのではなく、事故を防ぐために今できることを考える。
そのきっかけを、一枚の広告や一冊の絵本が与えてくれることは、とても意義深いことだと思います。
私がこの絵本を多くの方に紹介したい理由
私はこれまで、車内置き去り事故のニュースを見るたびに、「どうしてこんなことが起きてしまったのだろう」と考えてきました。
赤ちゃんがチャイルドシートで気持ちよさそうに眠っている。
その寝顔を見て、「起こすのはかわいそうだから、すぐ戻れば大丈夫」と思ってしまう気持ちは、子育てをしている人なら理解できるかもしれません。
また、幼い兄弟を車に残し、「お兄ちゃん(お姉ちゃん)がいるから大丈夫」と考えてしまうこともあるでしょう。
しかし、小さな子どもは、暑さの危険を正しく判断することも、自分だけで適切に助けを求めることも難しい存在です。
一方で、子どもを車内に残したまま長時間その場を離れてしまうようなケースも報じられており、子どもの安全よりも大人の都合が優先されてしまうことの危うさを感じます。
私はそんなニュースを見るたびに、あることを考えます。
もし、自分が置いていかれる子どもの立場だったらどうだろう。
目を覚ましたら、お父さんもお母さんもいない。
ドアは開かない。
どんどん暑くなって苦しい。
怖くて泣いても、誰も助けに来てくれない。
幼い子どもにとって、それは想像を超える恐怖でしょう。
親は「数分」と思っていても、子どもにとっては、とても長く、不安な時間です。
だから私は、「子どもの立場になって考える」ということを、すべての親が忘れてはいけないと思っています。
「少しだけ」が一番危ない
子育てをしていると、時間に追われる毎日です。
買い物を急ぎたい日もあります。
荷物が多い日もあります。
子どもが眠っていると、「そのまま寝かせてあげたい」と思う気持ちも自然なことでしょう。
しかし、「少しだけだから」という油断は、本当に少しでしょうか。
店内でレジが混んでいたら。
知り合いに会って立ち話になったら。
急な用事ができたら。
予定していた数分は、あっという間に10分、15分と延びてしまうかもしれません。
事故は、「大丈夫だと思った日」に起こります。
だからこそ、「車に子どもを残さない」というルールだけは、例外をつくらないことが何より大切なのだと思います。
親子で話し合う時間も命を守る

『ぶたすけのラッパ』は、子どもに危険を教えるだけの絵本ではありません。
親子で命について話し合うきっかけを与えてくれる絵本です。
「もし一人になったらどうする?」
「困ったら大きな声を出していいんだよ。」
「助けてと言っていいんだよ。」
そんな会話が、いつか子どもの命を守ることにつながるかもしれません。
絵本を読んで終わりではなく、そのあとに親子で話す時間こそが、一番大切なのではないでしょうか。
まとめ
『ぶたすけのラッパ』は、一冊の絵本ですが、その中には「子どもの命を守る」という大きな願いが込められています。
子どもは、自分だけでは命を守れません。
だからこそ、大人が正しい判断をし、子どもの立場になって考えることが必要です。
この夏、車で出かける機会が増えるご家庭も多いでしょう。
ぜひ、『ぶたすけのラッパ』を親子で読み、「もしも」のときにどう行動するかを話し合う時間をつくってみてください。
事故は、起きてからでは遅いものです。
でも、事故の多くは、今日の小さな気づきや行動で防げるかもしれません。
この絵本が、一人でも多くの子どもの命を守るきっかけになることを、心から願っています。

コメント